2026年9月2日(水)
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Meta「Advantage+ ASC/AAC」廃止まで残り11日——5月19日までに移行を完了しないと9月に強制停止される

Metaは2026年5月19日をもって、Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)とAdvantage+ アプリキャンペーン(AAC)のMarketing API経由での新規作成・更新を全バージョンで停止する。9月にはv26.0で残存キャンペーンが強制停止される予定だ。本稿では、移行が必要な3パターンの判別と、間に合わないリスクを最小化するための優先順位を整理する。

WebTech Journal 編集部

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11日後の境界線

Meta広告の運用担当者にとって、2026年5月19日は単なるカレンダー上の日付ではない。ASC(Advantage+ ショッピングキャンペーン)とAAC(Advantage+ アプリキャンペーン)が、Marketing API経由での新規作成・複製・更新ができなくなる最終期限だ。さらに、9月リリース予定のMarketing API v26.0では、未移行のASC/AACキャンペーンが強制的に一時停止される。

Meta for Developers公式ブログ(2025年10月8日付)が打ち出したこのスケジュールは、すでにPPC Landアナグラムnote・半沢風馬氏など複数の媒体が報じてきた。にもかかわらず、現場では「自社のキャンペーンが対象なのか分からない」「広告代理店から具体的な指示が来ていない」という声が依然として多い。残された期間は、実質的にあと11日だ。

なぜ今、ASCとAACが廃止されるのか

Metaの狙いを一言で表現すれば、「Advantage+の傘の下に全キャンペーン構造を統一する」ことだ。これまでASC(EC向け)とAAC(アプリ向け)はそれぞれ別系統の自動化キャンペーンとして提供されてきたが、目的別の分散がAIによる学習効率の足を引っ張っていた。

統合後の「Advantage+ Campaign Experience」では、予算・オーディエンス・配置の3レバーを共通モデルで制御する設計が採用される。PPC Landの分析によれば、これにより目的(販売・アプリ・リード)が違っても同じ自動化原則が適用され、開発者・広告主双方で「単一の最適化エンジン」を運用できるようになる。

Meta側のメリットは明確だが、広告主側には短期的な学習リセットリスクが残る。既存のASCで蓄積された学習データが、移行プロセスで完全に引き継がれない可能性は否定できず、5月19日に近づくほど移行と検証に使える時間が削られる。

3パターン別: あなたのアカウントは何をすべきか

運用担当者は、まず自社の運用形態を以下の3パターンに分類する必要がある。

パターンA: Ads Managerのみで運用している 移行作業は比較的シンプルだ。新規キャンペーンを作成する際、自動的に新しいAdvantage+構造で作成される。既存キャンペーンも、Ads Manager上で編集を加えると自動的に新構造に変換される場合がある。5月19日以降にUIから編集する際は、変換が発生する前提で配信中キャンペーンの編集タイミングを慎重に選ぶべきだ。

パターンB: Marketing APIを直接利用している(自社開発・データ連携) 最も対応が必要なパターン。Marketing API v25.0以降では新規ASC/AAC作成のエンドポイントが利用不可になっている。Meta for Developersが示す移行手段は3つ——「Copy and Migrate(複製と移行)」「Migrate-only(IDを保持したまま移行)」「Manual via Ads Manager(手動移行)」。自社の広告管理ツールやBIへの連携処理がある場合は、新しいAPI構造のレスポンス形式に合わせた取り込み処理の改修が必須だ。

パターンC: 広告代理店に運用を委託している 「対応済み」という回答を額面通り受け取らないことが重要だ。確認すべきは、(1)対象キャンペーンの一覧、(2)移行完了済みのキャンペーンID、(3)移行後の学習リセットによる短期パフォーマンス影響の見込み——の3点。特にECBC(Existing Customer Budget Cap:既存顧客予算キャップ)を使っているキャンペーンは、移行プロセスで設定が引き継がれない場合があるため、要件の再確認が必要だ。

「移行=悪化」とは限らないが、検証の余白がない

移行後の性能については、悲観論ばかりではない。Adverge Mediaの分析によれば、Advantage+ Sales Campaignsの平均ROAS改善は22%、ASC型構造は従来型と比べてCPAが10〜20%低下するケースもある。統合された新Advantage+構造では、共通の自動化エンジンによってさらに改善が期待できるという見方もある。

だが、これらの数字は移行作業そのものの一過性のロスを織り込んでいない。新構造に切り替わった瞬間に学習が再スタートする以上、移行直後の数日〜数週間は性能が一時的に揺らぐ前提で予算を組むべきだ。とくにEC・アプリ広告に依存度が高い事業者にとって、5月19日直前の駆け込み移行は、検証時間を圧迫する最大のリスクとなる。

今週中にやるべき3アクション

第一に、移行対象キャンペーンの棚卸しを今日中に完了する。Ads Managerでキャンペーンタイプ「Advantage+ shopping」「Advantage+ app」のフィルタを使えば一覧化できる。第二に、API連携している場合は、自社の広告レポートが新構造のフィールド変更で破綻しないか確認する。第三に、移行を週末に固めず、平日昼間にずらす。何かあったときMetaのサポート窓口が対応可能な時間帯に作業を完了させる、という基本動作が結果的に最大のリスクヘッジになる。

2026年9月のv26.0以降、未移行のキャンペーンは配信が止まる。広告予算がそのまま死に金になることだけは避けたい。本誌では、5月19日以降の移行状況と性能変動について追跡レポートを予定している。

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