2026年9月2日(水)
SEO

Google 3月コアアップデートのロールアウト完了迫る中、Search Consoleに「約1年間の印象データ水増しバグ」発覚——SEO計測の前提が揺らいでいる

Google 3月コアアップデート(3月27日開始)のロールアウト完了が4月中旬に迫る中、Search Consoleのパフォーマンスレポートで2025年5月13日以降のインプレッション数が過大計上されていたバグが4月3日に公式発表された。コアアップデートの順位変動と計測バグの修正が同時進行する異例の状況下、SEO担当者はデータの解釈に細心の注意が必要だ。2つの事象が重なることで起きうる混乱と、実務的な対処法を解説する。

WebTech Journal 編集部

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コアアップデートと計測バグの「二重波」がSEO現場を襲う

SEO担当者にとって、4月は異例の緊張感を強いられる月になりそうだ。3月27日に開始されたGoogle 3月コアアップデートのロールアウトが完了間近に迫る一方、4月3日にはSearch Consoleのインプレッションデータが約1年にわたって水増しされていたバグが公式に認められた。順位変動の実態を把握すべきタイミングで、計測ツール自体の信頼性が揺らぐ——この「二重波」にどう対処すべきか。

3月コアアップデート——2026年最初の大型変動

Googleは3月27日、Search Status Dashboardで3月コアアップデートの開始を告知した。ロールアウト期間は最大2週間で、4月中旬には完了する見通しだ。Googleは「すべての種類のサイトから、検索者にとって関連性が高く満足度の高いコンテンツをより適切に表示するための定期的なアップデート」と説明している。

このアップデートは、3月24日に開始された3月スパムアップデートと、2月のDiscoverアップデートに続くものだ。前回のコアアップデートは2025年12月(12月11日開始、12月29日完了)で、約3カ月のインターバルとなる。

ゼロクリック率83%の衝撃で本誌が先日分析したように、AI Overviewの拡大に伴うゼロクリック率の上昇が続く中でのコアアップデートだ。今回のアップデートがAI Overviewの表示頻度や表示対象にどう影響するかは、ロールアウト完了後のデータ分析を待つ必要がある。

Search Consoleバグ——約1年間、インプレッションが「膨らんでいた」

もう一つの衝撃は、4月3日にGoogleが公式に認めたSearch Consoleのロギングエラーだ。2025年5月13日以降、パフォーマンスレポートのインプレッション数が実態より多く記録されていた。つまりSEO担当者が過去約11カ月間参照してきたインプレッションデータには、程度は不明ながら水増し分が含まれていたことになる。

Googleによれば、クリック数やその他の指標は影響を受けていない。影響範囲はパフォーマンスレポートのインプレッション列のみで、データのロギングに起因する問題だ。修正のロールアウトには数週間かかるとされており、修正が進むにつれてインプレッション数の「減少」として現れる。

ここで問題になるのがタイミングだ。コアアップデートのロールアウト完了とバグ修正のロールアウトが重なることで、インプレッション減少の原因がアップデートによる順位低下なのか、バグ修正による正常化なのか判別が困難になる。

実務者が今すぐ取るべき4つの対策

  1. Search Consoleにアノテーション(メモ)を追加する 3月27日(コアアップデート開始)と4月3日(バグ修正開始告知)の2つの日付にアノテーションを設定し、後からデータを振り返る際の目印にする。

  2. クリックデータを「真実の指標」として扱う インプレッションが信頼できない以上、クリック数・CTR・平均掲載順位をプライマリ指標として分析する。GA4のオーガニック検索流入データとの突き合わせも必須だ。

  3. 前年同月比較を一時的に停止する バグが2025年5月から存在したため、2025年5月〜2026年4月のインプレッションを含む前年同月比較は正確性を欠く。この期間の比較レポートには注釈を付け、ステークホルダーに状況を共有すべきだ。

  4. コアアップデートの影響評価は4月下旬以降に ロールアウト完了後も2〜3週間はデータが安定しない。バグ修正の完了も考慮すると、信頼できる影響評価は5月初旬以降が現実的だ。

「計測への信頼」が問われる時代

Search Consoleはほぼすべてのサイト運営者が参照する基幹ツールだ。そのデータが約1年間にわたって不正確だったという事実は、SEOにおける計測の前提そのものを問い直す契機になりうる。

一方で、Googleがバグを公式に認め修正に乗り出したこと自体は評価すべきだろう。問題は、このバグが約11カ月にわたって検出されなかったことだ。サイト運営者側でも、単一のデータソースに依存するリスクを再認識し、GA4、サードパーティSEOツール、サーバーログなど複数のデータソースを組み合わせた「多層的な計測体制」の構築が急務と言える。

Googleは「人を第一にした、有用で信頼性の高いコンテンツを作ることが最善」という従来のガイダンスを繰り返している。この方針自体は変わらない。ただし、その成果を正しく測定できる体制を持つことが、今まで以上に重要になっている。

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