広告運用の自動化ツールや社内ダッシュボードを、Google Ads APIで動かしている会社は少なくない。そのAPIが、v26から月2回のリリースに変わる。Google Ads Developer Blogによれば、この方針は10月12日に告知され、v26は10月14日に発表された。機能の中身より、更新の速さのほうが現場への影響は大きいかもしれない。
v26で何が変わったか
公式ブログとSearch Engine Landの記載を合わせると、主な変更は次のとおりだ。
- Search Lift計測:読み取り専用の
SearchLiftKeywordBundleリソースが追加され、relative_search_lift、normalized_incremental_searches、search_lift_impressionsを含む15の指標を取得できる - ローカルサービス向けPerformance Max:作成時の設定が必須で、後から変更できない
- EU政治広告の宣言:EU域外のみを対象とするキャンペーンなど、条件を満たす場合は宣言が不要になりうる
- 拡張コンバージョン:アカウントレベルの設定を一元的に扱える
- Demand Gen:通貨ごとの最低日予算の情報を取得できる
新機能を使うには、クライアントライブラリとコードの更新が必要だと公式ブログは明記している。
リリース頻度の変更が意味すること
Search Engine Landによると、リリース告知記事とYouTubeのライブ配信は、複数リリースをまとめて四半期に2回へ移る。個別の変更を追うには、リリースノートを見る必要がある。
ここから先は筆者の考察だ。月2回になれば、すべてのバージョンに追随する必要は必ずしもない。使いたい機能が入ったバージョンだけ上げる運用も成り立つ。ただし、古いバージョンがいつ廃止されるかが分からなければ、その判断はできない。公式ブログのv26告知には廃止スケジュールの記載がなく、別の10月12日付告知に委ねられている。ここは必ず原文で確認すべき点だ。
同じ週には、Google広告のチャネル優先度と予算配分の上限も発表された。Search Engine Journalによると、APIは提供開始時点で対応するという。UIの新機能が、APIとほぼ同時にツールへ波及する前提で設計する必要が出てくる。
慎重に見たい点
Search LiftのAPI指標は15種が追加されたものの、公式ブログは参加条件や必要な予算規模を示していない。日本の広告主がどの範囲で利用できるかも、参照した記事からは確認できなかった。指標名が公開されても、それを意思決定に使える品質かどうかは、実データで検証するまで分からない。
担当者が確認すること
- 利用中のAPIバージョンと、公式の廃止スケジュールを突き合わせる
- 外部の運用ツールや代理店が、新バージョンへ追随する体制と頻度を持っているかを聞く
- Search Liftを使う予定があるなら、自社アカウントで対象になるか、まずUI側で確認する
- EU向けの配信がある場合は、政治広告の宣言まわりの仕様変更が自社に当てはまるかを点検する
出典
- Google Ads Developer Blog:Announcing v26 of the Google Ads API
- Search Engine Land:Google Ads API v26 launches with Search Lift measurement and new campaign controls
- Search Engine Land:Google Ads API moves to twice-monthly releases starting with v26
- Search Engine Journal:Google Ads Introduces Channel Prioritization And Budget Allocation