2026年10月12日(月)
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GDNは2027年、Demand Genに一本化へ——元に戻せない移行で失うもの、手元に残る「Conversion Lift」

Search Engine Landは、2027年初頭からDemand GenがGDN出稿の唯一のキャンペーンタイプになると報じた。移行ツールは元のDisplayキャンペーンを削除し、除外設定や入札手法も変わる。Googleの「ROI平均9.5%向上」は社内データで、条件は限定的だ。公式発表と報道、広告主の報告値を分け、Conversion Liftを軸にした日本の運用者の移行準備を整理する。

WebTech Journal 編集部

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「Googleディスプレイネットワーク(GDN)の広告は、2027年にはDemand Genでしか出せなくなる」。Google広告のDisplay運用者にとって、これは設定画面のメニュー変更ではなく、運用設計の作り直しを意味する。Search Engine Landは10月7日、2027年初頭からDemand GenがGDNに出稿する唯一のキャンペーンタイプになると報じた。

公式発表と報道を分けて整理する

Googleは5月26日の公式ブログで、Display広告をDemand Genに統合すると発表した。GDNだけに配信することは引き続き可能で、約200万のサイト・動画・アプリに届くとされる。移行は2027年までに完了する見込みで、Googleは移行ツールを提供する。

Search Engine Landによれば、移行にあたり押さえるべき変更点は次のとおりだ。

  • 最大42日分の実績が引き継がれ、学習期間を短縮する
  • 移行ツールは元のDisplayキャンペーンを削除し、新しい日予算のDemand Genキャンペーンを作る。元に戻せない
  • 最適化されたターゲティングが広告グループ単位で初期有効になり、指定オーディエンスは「出発点のシグナル」に変わる
  • トピック・プレースメント除外はキャンペーン・広告グループ単位では使えず、アカウント単位のコンテンツ適合性設定で管理する
  • 手動CPCやvCPM入札、各種入札単価調整は使えなくなる
  • Brand LiftとSearch Liftは非対応。一方、Conversion Liftは利用できる

「効果が上がる」という数字の読み方

Googleは、Demand GenにGDNを加えた広告主はROIが平均9.5%向上したと述べている。ただし、これはGoogleの社内データ(2025年8月)で、条件の開示は限られる。インドネシアのGoFoodの事例(CPA24%減、コンバージョン19%増)も広告主の報告値だ。移行すれば誰でも改善するという保証ではない。

一方で、運用者側の懸念も大きい。配信面の細かな制御がなくなり、オーディエンスが拡張されるため、ニッチなBtoB、地域限定、規制業種ほど影響を受けやすいとSearch Engine Landは指摘する。

筆者の見方:Googleは「運用」から「検収」へ軸を移している

ここからは考察である。この動きは、本誌が報じてきた流れと重なる。GoogleはConversion LiftをSearchとPerformance Maxに広げ、AI Maxの生成広告文のプレビューも用意した。入札や配信面はAIに任せ、広告主は「結果が増分で効いたか」を検証する側に回る構図だ。

日本のDisplay運用者にとって、Conversion Liftが使えることは数少ない救いになりうる。配信面をコントロールできない代わりに、成果の検証手段を先に押さえるという発想が重要になる。ただし、日本国内でのConversion Liftの利用条件やデータ要件は、アカウントごとに確認が必要だ。

移行前にやるべき5つのこと

  1. 除外設定を書き出す:プレースメント、アプリ、オーディエンス、入札戦略、デバイス設定を保存する
  2. アカウントレベル除外を点検する:移行後はここに集約されるため、他キャンペーンへの影響を確認する
  3. 小さなキャンペーンで先に試す:Googleのスケジュールに任せず、自社のタイミングで検証する
  4. コンバージョンを見直す:資料請求の完了など質の高い行動に絞り、軽いアクションで最適化されないようにする
  5. KPIを再設定する:Displayの旧指標との単純比較をやめ、リード品質や売上まで追う

移行は避けられない。変えられるのは、いつ、どの順番で、どの指標を持って迎えるかだ。

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