2026年11月7日(土)
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LSAはPMaxへ、ショッピングはAI Maxへ、DSAは終了——1週間で見えたGoogle広告「AI統合」の最終形と、運用者に残されるレバー

7月第4週、Google広告ではローカルサービス広告(LSA)のPerformance Max経由への移行、AI Maxのショッピングキャンペーン対応拡大(Ads Editor 2.13対応・クローズドβのグローバル展開)、DSA終了に向けた移行準備と、専用キャンペーンタイプが「AIの傘」の下に畳まれていく動きが立て続けに確認された。一方でPMaxには世帯収入除外という新たなコントロールも観測されており、Googleは「任せろ」と言いながら細かいレバーを返し始めてもいる。統合の先で運用者の仕事はどう変わるのか。直近1週間の動きから構造を読み解く。

WebTech Journal 編集部

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1週間で3方向から進んだ「統合」

7月20日の週、Google広告では次の動きが立て続けに報じられた。

  • LSAのPMax経由移行: 地域密着ビジネス向けのローカルサービス広告(LSA)プラットフォームが、Google広告本体へ統合される。新規のLSAはPerformance Max経由での出稿になっていく
  • AI Maxのショッピング拡大: 検索キャンペーンを対象としてきたAI Maxが、ショッピングキャンペーンへ拡大。テキストカスタマイズや最終URL拡張を含むクローズドβがグローバル展開され、Google Ads Editor 2.13も対応した。標準ショッピングキャンペーンの管理画面でもAI Maxの項目が観測されている
  • DSAの終了準備: 動的検索広告(DSA)は終了に向かい、AI Maxへの移行が公式に案内されている

個別に見れば粛々としたプロダクト整理だが、並べると方向は明確だ。専用キャンペーンタイプを畳み、「目的とフィードと予算を渡せばAIが配信面を横断する」構造——PMaxとAI Maxという2つのAIの傘に、既存の仕組みが吸収されていく。

「任せろ」と言いながら、レバーを返し始めた

興味深いのは逆方向の動きが同時に観測されたことだ。7月24日、Performance Maxのキャンペーン設定に世帯収入による除外が確認された。除外設定はこれまで自動化の「ブラックボックス」への不満が最も集中してきた領域であり、ブランド除外・地域除外に続く粒度のコントロールが返却されつつある。

また、Google広告は「見逃している成長機会」の推定クリック数・コンバージョン数を表示する機能をおすすめタブに移し、GA4との一括リンク機能も追加した。自動化に委ねる範囲を広げつつ、説明材料と微調整レバーで運用者をつなぎ留める——この二面作戦は、本誌がGoogle Marketing Live 2026の分析で指摘した「運用者が機械を操縦する」方向性の延長線上にある。

筆者の見立て:「キャンペーンタイプを選ぶ仕事」が消える

この流れが行き着く先は、キャンペーンタイプという概念の実質的な消滅だと筆者は見る。検索・ショッピング・ローカル・ディスプレイの使い分けはAIの内部処理になり、運用者の意思決定は(1)事業目標と計測の設計、(2)フィードとアセットの品質、(3)除外・ネガティブ設定によるリスク管理、の3層に集約されていく。

一方で楽観できない点もある。統合は「Googleの推奨に沿わない構成」の選択肢を狭めることと表裏一体で、媒体側の増収圧力と広告主の利益が常に一致する保証はない。除外レバーの返却は歓迎すべきだが、それは自動化への白紙委任と引き換えに差し出されたものでもある。

日本の運用者への示唆

LSAは日本未提供だが、「専用キャンペーン廃止→AI傘下へ集約」の流れ自体は日本にもそのまま及ぶ。今からやるべきことは3つ。

  1. DSA依存の棚卸し: DSAで獲得している検索語句と成果を記録し、AI Max移行後の比較基準を今のうちに作る
  2. フィード・アセット品質への投資: キャンペーン構造で差がつかなくなるほど、商品フィードとクリエイティブが成果の主変数になる
  3. 除外設定の設計: ブランド除外・地域除外・(今後の)属性除外を、ガバナンスとして体系化しておく

「構造をいじる技術」の価値は下がり続ける。「何を入力し、何を除外するかを決める技術」へ、運用スキルの重心を移す時期に来ている。

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